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2011年12月15日木曜日

イラン中央銀行の経済制裁と日本経済への影響:日本に住むイラン人として

米国下院議会はイラン中央銀行の経済制裁を決めた。
これについてどう考えるのかと聞かれれば、いかなる立場を前提にするのかで返事が違う。

①家族や親戚、友人や知人の多くがイランに住むなか、国家予算の7割とも8割とも計算されるイランの経済へのダメージが大きすぎる。住む人の生活を思えば思うほど、反対せざるおえない。
②冬が厳しい東北の青森にいることが多い人として、経済制裁のために、原油の値段が上がれば困るから、反対だ。
イランの政治・社会研究者として意見を求められばまたいかようにも答えられる。
③の① 頑固に原子力だの、核開発だのにこだわるイラン体制が招いた結果だから、原油を売っても金が入らないようにしようとする経済制裁は当然の結果だ。
③の② 同じ地域への世界から圧力が違うので反対だ。原子爆弾頭を200とも300とも製造しているイスラエルも現地にありながら、米国から支援金も支援武器をたくさん受けるのはダブルスタンダードじゃないかと声を大きくする。数年前に、原爆の実験をやったパキスタンへの米国政府支援金も大きいのも問題だ。

イラン専門家としてテレビ等によく登場する、どこかの県立大学の人の意見はまったく意味不明だ。ペルシア語をまともに読めやしないし、彼の意見を求めてどうするのか?これは、このブログに幾度も登場されていて、元上司の東京外国語大学の国際政治教授も最初の授業で「読んではいけない本」として紹介されていた。名前も書かない、なぞかけかよ?!まあ、予測はつくと思うけどさ。

あなたなら、どの意見にしますか?聞かれる相手によって違ってくるのは、板垣雄三先生がおっしゃられるアイデンティティの複合とでも呼びますか?どうしましょうか?