素敵な読者の皆さん

2011年9月30日金曜日

今日9月30日、日本にきて20年となる

今日、日本でハタチになった。自己紹介のページにも書いているが、1991年9月30日に初めて日本へきた。
親戚中ではじめて外国に出る人だったから、大騒ぎだった。それも娘だったことに両親にいろいろなことを言っていた人がいた。
9月29日、テヘランのメフラーバード空港を出るとき、親戚や知人ら80人位は集まっていた。遠くのタブリーズ市やその周辺からもきてくれていた。祖父や祖母らに囲まれて、涙涙だった。
成田空港に着いたときに、文部省(旧)の下請け団体から2人の人が迎えに来てくれていた。ケニアからついた留学生と一緒にタクシーに乗せられて、駒場留学生会館まで送られた。成田からのタクシー代のメーターは2万円以上になっていたことに二人ともびっくりしていた。

9月30日を境に私の人生はガラッと変わった。年間、ほとんど晴れのイランからすれば、秋雨の多いことに驚いた。今日の青森市も雨だ。
見ず知らずの多くの方に支えていただいて、教えていただいて今に至っている。
この場を借りて、20年間にわたり支えてくださった、皆様にお礼を申し上げます。

2011年9月29日木曜日

アルカイダにも嫌われるアフマディネジャド!

「米国での9.11テロをわれわれが行った。陰謀説を唱える必要がない」(英国ガーディアン紙のリンク)
ネジャドは米国に行くたびに米国を批判する一方で、2001年のテロは米国の仕業と叫ぶ。それに怒ったのはアルカイダだった!
その続きだが、米国は大悪魔だったらなぜ家族でその国へ行くのか
先週の国連総会にネジャドの家族一同が同行していたとペルシア語ニュースにでていた。嫁、息子夫婦、娘夫婦と孫まで。
国家予算をどこまでも個人用に使う!
テロ・グループであるアルカイダの批判にどことなく感動するイラン国内の人々だ。

2011年9月28日水曜日

「医者の精神を忘れないで」イラン人医者らはシリアのアサドを批判

200人以上のイラン人医者がシリアのアサド大統領を批判した。
「戦車で無防備の人々が殺されることは、どの国にとっても許されない行為だ。あなたは医学を学んで医者であるのならば、人々が殺されることをとめるべきだ」と声明を出した。
シリアの同盟国である、イラン体制から「医者らはこうした政治活動にかかわるべきではない」と批判した。同盟国をいかなる方法でも批判されたくない。
ウィキペディア情報だが、アサドは眼科医学を卒業している。シリアのダマスカス医学部卒に父親の何らかの影響もあったのかもしれないけど。
イラン人医者らの勇気から声明だが、日本や世界医学会から同じ声明はでないのか?

2011年9月23日金曜日

ネジャド演説で退席する各国代表

イラン国営テレビも生放送していたネジャドの国連演説で退席する各国代表。まあ、はじめてではないけどさ。毎年、イスラエルと米国非難を連発するから、今更珍しくないけどね。
イラン唯一のテレビ局である国営テレビは「世界で人権を無視する国らの代表が退席した」と解説を加えたそうだ。どこが人権を無視しているのかよ?

2011年9月22日木曜日

イラン憲法を変えて、共和制から最高指導者の王国にするのか?

今朝、見たイランからのニュースにびっくり仰天している。国民議会の一人の議員は「イランに最高指導者がいるので、大統領職は必要ではないと一部の専門家が話しあっている」と語った。
ハメネイとネジャドのギクシャクは今年3月から明白になっているなかで、憲法を変えるところまできたのか。4月の情報大臣の辞任と再任劇から始まったようにも見えるが、政治界での権力争いはそれよりも前にあった。ハメネイは自らの王国を作りたいと思っていたのは、なにもネジャドに始まったことではない。以前書いた、君主論に基づいたイランの国家運営を読んでくだされば、少しお分かりになるかもしれない。
でもそれが、ネジャドの意固地で崩れかけている。そのため、憲法を変えようとでも思われる発言が出た。ネジャドを解任すれば、その後継にまた選挙が必要なのだ。いかなる選挙も怖がっているのは、ハメネイをはじめ、イラン体制だ。来年3月に実施予定の国民議会選挙も実施できないだろうと予測したのがこのためだ。
ブログで検索されれば最高指導者ハメネイと大統領のネジャドの関係悪化の経緯をブログ内でも読める。

2011年9月20日火曜日

イランの2009年大統領選で最高指導者のもとで不正開票とされた

イラン現体制をもっとも揺らした2009年の大統領選挙に関してウィキリークスから新たな事実は判明した。ネジャドが再選したかのような開票結果になるように仕向けたのは最高指導者のハメネイの自宅だったとのことだ。
以下のリンクでウィキリークスが明らかにした情報をお読みください。
第10回大統領選挙の結果で市民が不正を疑い、百万人単位で街に繰り出した。これは「アラブの春」、中東で民主化のきっかけとなった。
ネジャドに今、一番手を焼いているハメネイだが、再選を望んだのは本人だった。これから、どうするのか?辞任に追い込むの?国民議会に言い聞かせ、解任させるの?
イランの政治世界は混乱している。

2011年9月18日日曜日

妨害電波を流すイラン体制は、BBC衛星放送をとめた瞬間

前の投稿でBBCペルシア語放送が流した、ハメネイのドキュメンタリについて書いたが、そこで衛星テレビがイランで受信されないように妨害電波はイラン体制から送られていることを書いた。イランの最高指導者、ハメネイは誰なのか?
イラン国内で衛星テレビを見る人たちがいかにその放送が妨害されるかはわかるビデオだ。そんなにハメネイが権力にたどり着いたことが知られることは怖いのか?!

イランの最高指導者、ハメネイは誰なのか?

これほどのビデオを見たのは何年ぶりか。
BBCペルシア語はこの上ないすばらしいドキュメンタリを放映した。http://www.bbc.co.uk/persian/iran/2011/09/110916_l72_lf_ayatollah_ways_online.shtml
ペルシア語を理解し、1979年のイスラム革命以降の歴史がご存知ならばお分かりになるはず。
近代史をハメネイに焦点をあててみることができて本当によかった。
「私は命のある限り、この国にとどまる」とビデオの最後に流されるハメネイの言葉はリビアのカダフィの言葉にそっくりだと思う。
これを日本語にして流しませんか?まあ、無理だろうか。何人が見るというのかよ?英語になったらぜひ。

この番組はBBCの衛星放送から流れていたとき、イラン国内はすごい妨害電波だったそうだ。よほど体制は、国民に見られたくなったほどの真実だったのだろう。
1時間のドキュメンタリをぜひお勧めします。

2011年9月16日金曜日

パレスチナの国連承認の流れは中東も米国も、そして世界も動かす

中東となるすぐに中東和平とつながる。簡単に言えば、イスラエルとパレスチナの和平だ。しかし、そもそも第2次世界大戦以前に、そこにイスラエルはなかった。英国とフランスなどの大国の線引きでそこにイスラエルができ、それ以外の中東各国の国境が決まった。
住んでいたパレスチナ人は家に戻れることを信じて、鍵をもって攻めてくる兵隊らから逃げた。
第一次、二次、三次中東戦争もなければ、インティファーダも書いていない。簡単すぎる書き方ですみません。

来週、そのパレスチナに春の風がふくかもしれない。9月20日の週に、米国NYで国連総会が開かれる。パレスチナは国連で一国として承認される可能性は高い。トルコをはじめ、中東のすべての国はこの動きを歓迎している。
しかし、問題はイスラエルの同盟国、米国は困っている。
賛成すれば、イスラエルとユダヤ・ロビーの影響力を警戒しなければならない。オバマ大統領と選挙に影響を与える。反対すれば、中東のすべての国をはじめ、イスラム諸国との関係は悪化する。
米国にとって、一番安全なことは、このパレスチナの承認の問題が安保理ではなく、国連総会で提案されることだ。つまり、否決権を使うかどうか、問題にならないように、賛成か反対かを示さない無投票になることだろう。

本来なら、中東の最大の問題であるイスラエルの存在がこれで世界にさらに明らかになる。
さあ、中東の春はパレスチナ人にとって、いいものをもたらしてくれることを期待しよう。

2011年9月15日木曜日

宗教学者を笑うイラン人ら

投稿サイトBalatarinで高い人気を得ているビデオのリンク。国営テレビで中東でおきている民主化運動について語っているさなか、撮影セットが崩れる。コメントなどで「セットはもっと重いものであってほしかった!」などと名前も明らかでないこの宗教学者について書かれている。イスラム国家であるがために、一般の人々はどこにでも権力を握っている宗教学者らに違和感を感じて、こういうところででている。
Youtubeで投稿されてわずか3日で4万回も見られている。日本でもし、このようなライブ番組で同じことがおきれば、アナウンサーはそのまま座るのかな?

2011年9月14日水曜日

イランと中東の桁の違いすぎるお金

数千円とまで言わなくても、数万円ならばものの値段もわかるし、桁も数えられる。
しかし、この数日間桁さえ数えられないニュースだ。経済がわかる人なら、ぜひともコメントを。

・最初はイランで史上、最大の銀行不正のニュースだった。サーデラート銀行で3,000,000,000,000トマンの金が不正に取り出されている。それは、サーデラート銀行資産の1.5倍である。
イランのトマンをドルに換算すれば、3,000,000,000ドルになる。一ドル77円で換算すれば2310億円になる。保証するものもないままに、貸された金である。政治関係がなければそこまで金を借りられない。だからって、誰の責任?今はネジャドやハメネイなど、各政治家らは、「俺じゃない。あの人たちの仕業だ」と責任を投げあっている。日本ならばありえないことなので、これを読んでわかる人がいないだろう。経済が専門でないので、私も簡単に説明できない。英語などで不正を書いた文書も見つけられない。ペルシア語ならば、ぜひともジャーナリストのアッバース・アブディーさんの文書をお読みください。
投稿サイトのBalatarinで「これほどの不正は世界でも例がないので、ギネス登録を目指そう」との投稿は人気になっている。「世界で最高の『イスラム国家』であることを語るハメネイ最高指導者の嘘はこれほどない」などのコメントは多い。

・二つ目は中東で売買されている武器にまつわるお金だ。
以前文化放送で話していたが、中東の油の金の多くは武器に流れる。昨年サウジは米国から多くの武器を買ったが、発表されているだけで1,500,000,000ドルだった。円にすれば、1155億円だった。
国連の5つの常任理事国、中国、ロシア、米国、フランス、英国とドイツは世界の80%武器を世界に売っている。米国は今年だけで46,000,000,000ドル(460億ドル)の武器を世界に輸出する見込みだ。残念ながら、これほどの武器で殺される人の数もわからなければ、壊される建物なども想像つかない。
中東で続いている民主化運動は、武器の商売にどう影響を与えるのか?

イランでの銀行不正の数字も数えにくいが、武器売買の桁にも怒りしかわかない。
経済はひどい数字ばかりで成り立っているのか?

2011年9月13日火曜日

NYの国連総会にでる手土産?

ネジャドは毎年のように国連総会にでる。その手土産でもあるかのうように、スパイ容疑をかけられている二人の米国人を開放すると宣言した。イラクから山登りをしている最中にイランの治安部隊に逮捕された3人だったが、最初にサーラー・ショルドさんは仮釈放され、イランをでた。
ネジャドは大統領であるのなら、裁判所との関係は?
法があっても、実施されないイランであることがここからもわかる。残念だけど。

2011年9月9日金曜日

米国同時テロの2日前の9月9日にシャー・マスードが殺された

9月11日の同時多発テロより10年というので、各メディアは特集を組んでいます。
しかし、忘れてはならないのを下記にまとめる。
・アフガニスタンのアフマド・シャー・マスードが殺されて10年になってしまっている。
アルカイダーに殺された彼は、アフガニスタンのヒーローであり、彼を殺さないと、アルカイダーは活動できなかった。

・そして、米国でのテロが起きてから、イスラム教徒らが数多く殺された。それは、アフガニスタンやイラクだけではない。米国人であるイスラム教徒らがそれこそ原理主義的なキリスト教徒らに殺された。
・米国はテロリストとして疑っていた人たちの多くをグアンタナモだけではなく、世界各国にあった隠れ収容所に送った。あのリビアにさえ、米国からテロリストの疑いのあった人が送られた。
その一人が今、リビアで反カダフィのリーダーである。
アルカイダーも、米国も、人の命をなんと思っているのか。
「人命が地球よりも重い」

2011年9月8日木曜日

専門家会議は最高指導者のことよりも大学での男女別政策にコメント

第4回専門家会議の10回目の会議は終わった。専門家会議(MajlesKhobregan)の役割は最高指導者の役割を監視することと憲法に書いてある。
しか~し!! 
2日間の会議は「大学での男女を分けるべき」という声明を出して、閉幕した!おめでとう!それ以外大事なことはなかったわけ?
そもそも、この議会のメンバーになるには、宗教学者でなければならない。その上、最高指導者が選んだ「選別議会」がこの議会に立候補できる宗教学者らを選別する。簡単に言えば、最高指導者らに文句言える宗教学者はいるはずもない。
だから、ハメネイ最高指導者の行いをチェックする変わりに、大学での男女別政策にコメントする。
イランは民主的であることを疑ってはいけない!いろいろな議会はあるのさ!信じてください!

2011年9月7日水曜日

200日間も自宅軟禁されたムサビ氏とラフナバルド婦人が「選挙はありえない」と

今日第10回大統領選挙の候補で、元首相のムサビ氏から200日(7ヶ月)ぶりに情報がでた。「今のままでは、議会選挙への参加はありえない」と娘らに話した。
ムサビ氏は3月に亡くなった父親の葬式に出たときに参加者らに「我慢、我慢、我慢」と声をかけた。今回は「将来が明るい」と言った。新聞もラジオもなければ、ペンや書き物も取り上げられている。彼は、自らの状況について「俺らのことを知りたいなら、ガブリエル・ガルシアの『誘拐の知らせ』を読んでください」と話したそうだ。
コロンビア人作家でノーベル文学賞をとったのガブリエルさんのこの本は読んだことがない。早く読もう。
ムサビさんの発言の影響は非常に大きい。軟禁されているからこそ、なお大きい。

中東民主化運動の各国への影響と、インターネットの役割



研究者向けの投稿かもしれないが、二つの論文を紹介したい。
一つは英国にあるIISSの年間レポートだ。(IISS:The International Institute for Strategic Studies英国際戦略研究所)
私の紹介が必要でないほど有名な研究所だが、昨日発表された年間レポートで中東民主化運動はいかに各国に広がっているのかを分析している。自分がまだ読んでいないが、アラブの春はいかにイランに影響を与え、いかにイラン体制がその到来を恐れているのかを書いているようだ。


他は米国YALE大学政治学博士課程にいるイラン人Hassanpourさんの研究の紹介だ。「インターネットがいかに人々を町に繰り出させ、いかにそれをとどめるのか」を分析している。彼は、エジプト革命期にムバラク政権がネットを断絶したときに、それが逆に人々を街に繰り出せた。それまでに「政治活動は俺に関係ない。レディ・ガガがなにを言っているのかは重要だ」といっていた人タフリール広場に限らず、街に出た。そして、それは、ネットに関係のない人々との関係を強めた。
ぜひ彼の論文も読みたい。


日本も含め、大物の研究者らがネットを信用しないのは年齢のこともあるだろう。自分も若いとはいえないが、ネットの分析は今の時代、非常に重要だ。ここで、これを読む方ならご理解されているずだけどさ。自分が「アラブの春」の前に日本語で書いたイランとネットの関係の論文は右の欄でも紹介している:
「われわれは無限大だ」

2011年9月6日火曜日

2人の妻がいても、インドネシアに一時婚を求め旅するサウジ人

フランス製作のビデオだが、いかに性的な関係を求めるためにサウジ人らが東南アジアのインドネシアまで旅するのを示している。イスラム教で許すとなる一時婚の契約を交わせば一時婚は成立。世界最大のイスラム教徒が住むインドネシアにイスラム教の聖地メッカのあるサウジから男たちが来る。性的な関係を求め旅する男は日本や世界のどこにでもいるだろうけど・・・

2011年9月2日金曜日

紙幣にデモの約束を書く

イランでは、2009年の大統領選挙以降、紙幣にスローガンを書くことは多くみられた。
上の紙幣に、明日9月3日、タブリーズ市でのデモ場所を書いている。このデモの予定は塩湖の環境悪化を訴えるためだ。映像は入るとしても、日本時間の日曜日以降だろう。
その関連で以前、書いたものらは

環境問題に関する議論はネットを埋め尽くしている

世界第2位の塩湖が乾ききる恐れと市民が怒りのデモ

2011年9月1日木曜日

シリアの若者らが踊りながらアサドの退陣を叫ぶ

以前エジプトで若者らがいかに楽しく革命に参加していたのかを紹介したと同じ流れだ。楽しくないと参加してもつまらないもの。このエネルギーに感動する。

歌って、踊って、革命を!

環境問題に関する議論はネットを埋め尽くしている

Mana Neyestaniさんが描いた風刺画。肉を下ろす業者と塩湖問題を引っ掛けている。アゼルバイジャン地方だけではなく、首都のテヘランなどでもデモが企画されている。環境対策を問うことは、その国に住む国民の当然の権利としてもデモの呼びかけ。
世界第2位の塩湖が乾ききる恐れと市民が怒りのデモ